昭和・平成の商用車は、輝かしい経済成長の真の主役だった。とりどりの荷物を積んで道という道を走り回っていた軽貨物、小型トラック、商用バンや商用ワゴン。記憶に残るあの色、あの形。懐かしい商標や商品名。「あのころ」の街角にいた、真面目でひたむきな働き者たちを1/43サイズのミニカーで集めるユニークなシリーズが登場!
模型総合監修は、日本の商用車に造詣の深い遠藤イヅル氏が担当。往時の資料に基づいた車種選定、塗装色や屋号、積載物のアドバイスをいただきながら、ミニカーメーカーとの連携協力により、完全オリジナルモデルが開発されました。
1971年、東京都出身。自動車全般に膨大な知識をもち、なかでも大衆車、実用車、商用車などの生活に密着したクルマを好み、各メーカーがつくってきた過去のクルマにも明るい。自身のクルマ体験をもとに、独創的な視点で切り込むイラストとコラムで自動車誌を中心にWebなど各方面で活躍中。鉄道マニア(車両系)でもある。
日本の商業を支えてきた国産実用車の名品をベースに、多様な業種のディテールをプラス。ボディの塗装デザイン、時代時代の文字書体、業種や業務に沿った積載物までリアルに再現。コレクションが楽しみになるミニチュア・シリーズです。
日本のモータリゼーションは戦後の経済復興とともに発展を遂げた。とはいえ、自動車は高級セダンやスポーツカーから国民に広まったわけではなく、実際は日本中の悪路をさまざまな品物を積んで走る商用貨物から普及が始まった。小規模商店の配送や荷受けには、初めはオートバイを改造したオート三輪が、やがて軽や小型の四輪トラックやバン、ボックス車が活躍した。無骨だが力強く、頑丈で壊れない。こうした実用車が、日本の経済成長を縁の下から支えていたのである。
1960(昭和34)年、東京の築地市場に近い、勝どき橋の交通混雑の様子。大きさも形も違う貨物トラックが道を埋め尽くしている。1960年代までは自動車保有台数では商用車の数が乗用車の数を凌駕していた。(©朝日新聞社/amanaimages)
1961(昭和35)年、人が行き交う大阪の問屋筋を走るミゼット。小口配送に向くミゼットは「小商い」が多かった昭和期の商売を大きく変えた。(毎日新聞社)
付属モデルのベース車とその派生型を解説。車両の特徴やメカニズム、性能諸元とともに、開発の背景や商用車としてどのようなシーンで使われたのかも紹介します。個人所蔵の希少な製品カタログや広告資料を多数掲載し、時代背景も振り返ることができる構成です!
模型の開発総合監修をつとめる遠藤イヅル氏が、毎号のモデルへの思いをイラストレーションとエッセイで綴るコンテンツ。モデルのデコレーション選定のこぼれトピック、車両にまつわる遠藤氏ならではの豆知識も含め、見て読んで楽しいギャラリーページです!
昭和・平成の経済を支え、公共インフラの発展に貢献した「働くクルマ」の傑作車車を毎号一車種ずつ解説。日本の自動車技術の進歩を促進した各種の実用車、作業車、大型特殊車両などなど、技術史的な視点から多種多様な名車を取り上げます。